保守派が集まった「新党」がどのように合流して分党して、また「新党」をつくったのでしょう

石原氏となにがなんでも、一緒に新党を結成したい ~平沼氏

参院選で「たちあがれ日本」の議員は3名なので、2名の参議院議員が所属する「新党改革」と統一会派を組んで予算審議などに参加できるようになりましたが、またまた亀裂が入ります。統一会派を組んでも、もともと政策の隔たりがあった新党改革との統一会派はムリとなって、統一会派を解消して「たちあがれ日本」は自民党などとと統一会派を組むことになります。平成24年(2012年)1月18日結成したのは「自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会」でした。もともと自民党の議員だった「たちあがれ日本」の議員からすると、当然の流れのような気もします。

石原慎太郎の合流まで

東京都知事の石原慎太郎と「国民新党」の亀井静香「たちあがれ日本」の平沼赳夫で3月中にも新党を結成するのでは?!といった報道が平成24年(2012年)1月25日報道されました。この報道が流れた時に、平沼のコメントは「亀井さんの一人芝居」といって、新党の噂を否定していましたが、だんだん石原新党結成を目指しているような発言へと変化していきます。そして記者会見で保守結集を目指すとしたコメントをしして「自民、民主の一部に働きかけて、70~80人にすることを目標にしたい」とまで語り、この発言は自民党の反発を受ける発言となりました。

当時の自民党の幹事長は谷垣禎一ですが発言を受けて、「自民党からも引っ張ってこようというような失礼な話にコメントする必要もない」と不快感を出し、石原慎太郎の息子の石原伸晃も「人の財布に手突っ込むな」と平沼のコメントに反発しています。

当時はまだ都知事という立場だった石原慎太郎だったこともあって、平沼は3月7日の記者会見の場で「都議会が開かれているので3月までに新党を作るのは現実的に考えられない問題だ」と発言しているため、当初目指していた3月までに新党を作るという考えを断念しつつも、石原慎太郎も含めた新党づくりを目指す姿勢も明らかにしています。「国民新党」の亀井静香はこれまた党内でゴタゴタ内輪もめをしていたこともあって、4月6日に党を離党しているので、「5月末にでも新党結成できる」と言っていました。

発言力がある石原慎太郎は、訪米する前4月12日に記者団の取材に対して「一度白紙に戻す」と新党構想について語っています。そして訪米先で東京都による尖閣諸島購入を表明して大きなニュースとなりました。「たちあがれ日本」はもちろん石原慎太郎の尖閣諸島の購入に大賛成で、尖閣諸島を購入するための寄付金募集の口座を作りました。

じらす石原慎太郎

石原慎太郎が参加することを視野にして、7月4日に『平成24年政策宣言』を「たちあがれ日本」は発表しました。この政策宣言では、最初に掲げたのが自主憲法制定です。尖閣諸島へ自衛隊配備や財政への複式簿記の導入といった、石原慎太郎が進めている政策を後押しする内容も盛り込むことで、石原氏へアピールともいえる内容です。政策宣言に伴った会見で「たちあがれ日本」の平沼は、亀井静香との同一行動を否定したうえで、石原慎太郎も同じ様な対応を取るだろうと推測しています。

そして都内の講演の場で「今月もしくは来月早々には、石原氏が正式な態度を表明して新しい流れがでてくるのでは」と7月24日に石原氏の参加への見通しを語っていますが、一方の石原慎太郎のほうでは8月3日記者会見の場で「新党よりも尖閣諸島で手一杯だ」と語り、平沼の発言に対しても「そういう話をしたこともないし、新党問題について周りの人がいうのもありがた迷惑」と不快感まで出しています。

4月に渡米先のアメリカで、東京都による尖閣諸島の購入計画を表明しましたが、結局尖閣諸島は9月に国によって購入されたことで、尖閣購入に一定の決着が付きました。この決着を受けて20日に平沼は、講演の中で石原氏の新党合流に関して「38年間付き合ってきた仲だ。必ずできる」とまで明言しています。10月12日に、石原慎太郎は記者会見の場で「中央官僚の国家支配をぶち壊さなきゃいけない。私は身を捨てて何でもやるつもり」と新党結党に意欲を見せて、自分の健康診断の結果次第で最終決定をする考えを表し、翌日13日に新党「日本維新の会」を結成した橋下代表と、石原慎太郎、平沼とが極秘会談をしました。

石原氏参加表明

石原慎太郎は10月25日午後3時から緊急記者会見を開きます。その記者会見で話した内容は、東京都知事の辞任そして新党結成の意向を示します。石原氏自身が出馬するのは、東京ブロックで比例での出馬を表明しました。記者会見から50分後「たちあがれ日本」の本部で所属する全議員と対応を協議します。

10月30日に行われた拡大支部長会議で「たちあがれ日本」を解党して、「石原新党」へ合流することが確認され、「たちあがれ日本」の国会議員5人が「石原新党」に合流することで国政政党要件を満たすことが確実になり、同日行われたの全国拡大支部長会議で「たちあがれ日本を解党して石原新党へ合流する」方針を撤回して「たちあがれ日本」を改名して「石原新党」にするといった方針を決定しました。どうして解党ではなく、改名にしたのかというと、「たちあがれ日本」を解党した場合に「たちあがれ日本」に対する政党交付金が受け取れなくなるという事情からです。ちなみに12月分だけで、政党交付金は約4300万円に上るのでこのお金を受け取らないほうはないということでしょう。もちろんこの政党交付金は税金からでるものです。